位牌とは

位牌とは、死者の霊を祀るために、その死者になぞらえて、戒名を書き、仏壇に安置する木の札の事を言います。

位牌の起源には、諸説ありますが、、死霊の依り代としてヒモロギをたてて祀る風習に儒教で死者になぞらえて祀った木碑である木主、神主、位版を、禅僧が中国からもたらし習合したものと考えられている。

葬儀の風景
葬儀の挨拶では、喪主が戒名の書いた白木位牌を抱きます

位牌が出来るまでは、仮位牌として、「白木位牌」が安置されます。葬儀の時に、喪主が持つのがこの「白木位牌」です。白木位牌とは、本位牌が出来るまでの間、お祀りされるものです。

白木位牌
白木位牌

 

中国の十王経というお経に、死者の審理は通常七回行われると説かれます。

没して後、七日ごとにそれぞれ秦広王(初七日)・初江王(十四日)・宋帝王(二十一日)・五官王(二十八日)・閻魔王(三十五日)・変成王(四十二日)・泰山王(四十九日)の順番で一回ずつ審理を担当する。七回の審理で決まらない場合は、追加の審理が三回、平等王(百ヶ日忌)・都市王(一周忌)・五道転輪王(三回忌)となる。ただし、七回で決まらない場合でも六道のいずれかに行く事になっており、追加の審理は実質、救済処置である。もしも地獄道・餓鬼道・畜生道の三悪道に落ちていたとしても助け、修羅道・人道・天道に居たならば徳が積まれる仕組みとなっている。

地獄の閻魔様が有名ですが、関西では三月に渡ることを避け、(身につくという語源から)49日を前倒しにして35日目(57日)で法要を行う風習もあります。

7回の裁判は、初七日・27日・37日・47日・57日・67日・そして77日で四十九日法要となります。故人は死出の旅路の途中、7日ごとに裁判があり、地獄に行くのか?極楽に行くのか?

その時に遺族は、追善法要を行い、すこしでも良いところに生まれ変われるように祈るのである。

いわば、応援団の援護射撃のようなものでしょうか。

白木位牌を通じて、故人に届き、裁判の結果が良い方向に向いていく。

私は、白木位牌は、ちょっとした休憩場所ではないかとも考えます。

まだ彷徨っている魂が、7日ごと、いや、毎日のように祈ってくれている。

その間は、故人もホッとできるのではないでしょうか?

そして迎える、最終裁判が四十九日法要です。

この49日を終えて、初めて先祖との仲間入りが出来るとされています。

ですから、この時までに、本位牌が必要となるのですね。そして、四十九日法要の時に、白木位牌から本位牌に魂がえされて一段落となります。

宗派による本位牌の違いについて

浄土真宗

東・西本願寺など 約1250万人

戒名ではなく「法名」という。法名は「院号」「釋号」「法名」からなる。

釈迦の釋を意味する。「釋号」については、男性が「釋」女性が「釋尼」と区別していたが、性差をつけず「釋」とするケースもある。

値段は総じて低めだといわれる。

原則、位牌は作らず過去帳・掛け軸へ記入するのが基本

真言宗

空海/高野山金剛峰寺など 900万人

戒名の上にサンスクリット語である梵字「ア」小児の場合は「カ」を入れる場合が多い。「ア」は大日如来「カ」は地蔵菩薩を意味し大日如来の仏弟子や地蔵菩薩の導きに従うことをあらわす。

浄土宗

法然/知恩院

約600万人

教えを伝える法会「五重相伝」を受けた人にのみ与えられる「誉号」が加わる。最近は必ずしも受けていなくても授与されるケースはある。西山派では授戒を受けた人に「空号」が授与される。位号には「禅定門」や「禅定尼」が用いられる場合もある。また、戒名上部に梵字が入ることもある。

日蓮宗

日蓮/身延山久遠寺 約380万人

戒名といわず「法号」といい、日蓮の教えに導かれ、法華経信仰に入ったものにその証として授与される。

法号(戒名)部分にある「日」は日蓮の法を受け継ぐとの意味がある。道号では男性は「法」女性は「妙」の文字がつく場合が多い。院号は一般にも与えられ、位号は「信士/信女」が最も多い

曹洞宗

道元・瑩山/永平寺・總持寺 約350万人

道号と法号の四文字は、般若心経などの経典から祖録、漢詩などから付けられることが多い。また、院号よりランクは下だが、寺院への貢献や社会的功績がある場合「軒号」がおくられる場合がある。院号はめったにつけられない。

天台宗

最澄/比叡山延暦寺

一般的な基本構成と同じだが、位牌に刻む場合は戒名の上に大日如来を意味する梵字の「ア」または阿弥陀如来を意味する「キリーク」(山門派以外)を入れる場合が多い。小児の場合は地蔵菩薩を意味する「カ」を入れる。

臨済宗

栄西/建仁寺・円覚寺・妙心寺など 約110万人

「院・院殿」に準じた尊称として「軒・庵・斎」を用いる場合がある。また位号には「禅定門」「禅定尼」「大禅定門」「大禅定尼」が使われる場合がある。院号はめったにつけられない。